私にとって、口内炎は長年の天敵でした。1つできれば食事は拷問に変わり、話すたびにズキズキと痛むその存在感に、いつも精神的に参っていました。ある時、下唇の内側にこれまで経験したことがないほど大きな、しかも2週間経っても治らない口内炎ができてしまいました。市販の塗り薬を使い、ビタミン剤を大量に飲んでも効果はゼロ。焦り始めた私は、ついに病院へ行くことを決意しましたが、そこで最初の壁にぶつかりました。それは「何科へ行けばいいのか」という問題です。ネットで検索すると、歯科、耳鼻咽喉科、内科、果ては皮膚科まで出てきます。迷った末、私はまず、以前から歯のクリーニングで通っていた歯科医院へ行ってみることにしました。「たかが口内炎で歯医者さんに行っていいのかな」という不安はありましたが、受付で症状を伝えると、驚くほど普通に診察室へ通されました。先生は私の口の中を丁寧に診て、「これは歯の角が当たって炎症が長引いていますね」と指摘してくれました。その場で歯の尖った部分をほんの少し研磨し、粘膜を保護する専用の軟膏をたっぷり塗ってくれました。治療自体は15分ほどで終わりましたが、驚いたのはその翌日です。あれほど頑固だった痛みが明らかに和らぎ、3日後にはほとんど消えていたのです。この体験で学んだのは、自分の口内炎の原因がどこにあるかを推測することの大切さでした。私の場合は物理的な刺激が原因だったため、歯科が正解でしたが、もしこれが喉の痛みや熱を伴うものだったら、耳鼻咽喉科や内科の方が適切だったのでしょう。病院へ行く前は「恥ずかしい」「大げさだ」と思っていましたが、実際に受診してみると、プロの的確な診断と処置がいかに心強いかを痛感しました。以来、私は口内炎が1週間経っても改善の兆しがない時は、迷わず歯科口腔外科か耳鼻咽喉科を受診するようにしています。また、病院へ行くことで「これは癌などの怖い病気ではない」という太鼓判を押してもらえることが、何よりの精神安定剤になります。もし、今この記事を読んでいるあなたが、何科に行くべきか迷って数日を過ごしているなら、まずは家の近くの歯科か耳鼻咽喉科に電話をしてみてください。「口内炎を診てもらえますか」と聞けば、快く引き受けてくれるはずです。痛みを我慢し続ける時間は、あなたの人生にとって非常にもったいないものです。適切な診療科を選び、プロのアドバイスを受けることで、美味しいものを美味しく食べられる当たり前の日常を、一刻も早く取り戻してほしいと思います。
口内炎を何科で診てもらうか悩んだ体験記