お得な人生を送る歯医者大公開!

2025年10月
  • 虫歯じゃないのに噛むと痛む奥歯の謎

    知識

    奥歯が痛むと、誰もが真っ先に虫歯を疑うでしょう。しかし、歯科医院で検査をしても虫歯は見つからず、レントゲンにも異常がない。それなのに、噛みしめるたびに奥歯が痛むという不思議な症状に悩まされる人がいます。実は、歯の痛みは必ずしも歯そのものに原因があるとは限りません。考えられる原因の一つに、副鼻腔炎があります。副鼻腔は上の奥歯の根の近くに位置しており、この部分が風邪やアレルギーなどで炎症を起こすと、その圧力が歯の神経を刺激し、まるで歯が痛むかのように感じられることがあるのです。この場合、頭を下げたり、ジャンプしたりすると痛みが響くといった特徴が見られます。もう一つ、近年注目されているのがTCH、すなわち歯列接触癖です。これは、食事や会話の時以外に、上下の歯を無意識に接触させ続ける癖のことです。本来、リラックスしている時、私たちの上下の歯の間にはわずかな隙間があるのが正常な状態です。しかし、ストレスや集中している時などに、知らず知らずのうちに歯を接触させ続けてしまうと、歯や顎の筋肉に持続的な負担がかかります。その結果、特定の歯、特に噛み合わせの力が強くかかる奥歯に痛みが生じることがあるのです。この癖は自覚がない場合がほとんどで、歯科医師に指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。その他にも、噛み合わせの不調和や、目に見えないほどの歯のひび、あるいは精神的なストレスが痛みを引き起こしている可能性も考えられます。このように、虫歯ではない歯の痛みには様々な要因が隠されています。原因不明の痛みが続く場合は、多角的な視点で診断できる経験豊富な歯科医師に相談することが解決への近道となるでしょう。